Encoder Technology - HiLin
HiLin™ の概要
HiLin は、過酷な環境での使用に適した、最高性能を誇る磁気式リニアインクリメンタルエンコーダです。システムはリードヘッドとスケールから構成します。リードヘッドはインクリメンタル出力に対応しています。対応スケールには 3 種類あり、それぞれにメリットがあります。
HiLin™ のメリット
光学式エンコーダよりも磁気式エンコーダが優れる、大きなメリットのひとつに堅牢性があげられます。磁気式エンコーダは非接触の設計なため、摩擦での損耗がなく長期間にわたって安定して動作します。HiLin では、この堅牢性を一層高めています。
機械的な保護
RLS では、エラストフェライト層を汚染から保護した溶接固定スケールを開発しました。システムの堅牢性が確保されます。溶接固定スケール仕様の HiLin は、過酷な環境下で最高レベルのパフォーマンスを発揮します。スケールとリードヘッドのどちらも耐環境性能が高く、加工環境で使用されるさまざまなクーラントに対して高い耐性を備えています。
精度
HiLin エンコーダは RLS のリニアエンコーダのラインナップでも最高レベルの精度を誇ります。測定の用件に合わせて、以下のオプションから選定してください。
- 磁気スケール: 最もシンプルでコンパクトな、両面テープ付きスケールです。精度は 10µm/m で、長距離の測定に対応します。
- ソリッドスケール (カバーフォイル付き/なし): 精度±5µm/m の高精度用です。基材がステンレススチールなため、熱膨張/収縮し、熱補償が向上します。
周期誤差とヒステリシス
以下のグラフに、HiLin と LM10、LM13 の周期誤差とヒステリシスの比較を示します。データシートに記載されている公差外でも、パフォーマンスが良好であることがわかります。
高速動作
HiLin エンコーダは高速動作に最適です。HiLin は RLS の磁気式リニアエンコーダの中で最速を誇ります。分解能 1µm では、LM10/13 の最高速度は 7.47m/s ですが、HiLin は 25.28m/s での動作が可能です。
分解能
LM エンコーダとは構造が異なるため、幅広い分解能を選定できるようになっています。選定可能な最高分解能は 0.1µm です (非標準オプションについては、お問い合わせください)。他の磁気式エンコーダにはないメリットです。
取付けと取扱い
取付けと取扱いが簡単という点も、光学式エンコーダと比較したときの磁気式エンコーダのメリットです。磁気式エンコーダのほうが光学式エンコーダよりも取付け公差が広いため、システムにエンコーダを簡単に組み込めます。また、光学式エンコーダはスケールをきれいにしていないと最適なパフォーマンスを発揮できませんが、磁気式エンコーダは汚れていてもパフォーマンスを発揮できます。そのため HiLin は汚れやすい環境でも、スケールに付着したほこりや非磁性物質の影響を受けずに動作可能です。